フェッチクエスト 2020年7月16日
2020年 07月 16日
グループSNEより日本語版が発売されたフェッチクエスト(Fetch Quest)の紹介です。ヒトのいなくなった地球で知性化した“善き犬”たちが冒険するテーブルトークRPG『パグマイア』その魅力的な世界を体験できるデック構築型カードゲームと説明されています。
箱の中身は全てカードとなっています。
<開拓者カード>
両面に犬(又は猫)が書かれたカードが開拓者カードです。日本語版では基本セット6枚に加えて拡張セット分9枚も同梱されています。各プレイヤは自分の分身となる開拓者を1枚選びます。
残った冒険者カードは使用しない為、箱に戻します。
<スタミナカード>
裏面が茶色のカードがスタミナカードです。スタミナカードは自分の開拓者の残りスタミナを指し示すためのカードです。各プレイヤ1枚ずつ受取ります。自分の開拓者カードの下に横向きで差し込み、←が指し示す値が自分の残りスタミナとなります。最初は最大値(赤いハートの一番上)を指し示すようにカードを差し込みます。
残ったスタミナカードは使用しない為、箱に戻します。
<フォーチュンカード>
裏面が緑のカードがフォーチュンカードです。フォーチュンカードはプレイヤのデッキを構築するカードです。最初に72枚あるフォーチュンカードの中から”キーワード:基本”と書かれた36枚を抜きだします。
左上にシンボルマークが描かれています。シンボルマーク毎に分けて3つの山を作ります。シンボルマークはスキルの種類を表しています。青いシンボルが精神系、緑のシンボルが器用系、紫のシンボルが戦闘系を表しています。
各プレイヤは自分の開拓者カードをみて、各シンボル毎に決められた枚数だけフォーチュンカードを受け取ります。下の写真シスター・ピカサ・コリーは、精神3・器用2・戦闘1の初期カードを受け取ります。これが自分の最初のデッキになります。裏向きにして良く混ぜて山札を作り、自分の冒険者カードの横に置きます。
残った”キーワード:基本”のフォーチュンカードは使用しない為、箱に戻します。
テーブルの上に残ったフォーチュンカード(キーワード:基本以外)の36枚全てを裏向きにして良く混ぜて山札を作ります。そして、上から4枚を表向けてテーブルの上に並べます。
<脅威カード>
裏面が赤いカードが脅威カードです。脅威カードは倒すべき敵(モンスタや罠)を表しています。
脅威カードの中からB~Dのアルファベットが書かれたカードを抜きだして表向きのままそれぞれ一つの山を作ります。
<任務カード>
裏面が紫のカードが任務カードです。任務カードは達成すべき任務を表しています。ABCD4種類の任務があり、全て達成した瞬間にプレイヤの勝利でゲームが終了します。(下の写真は任務Aのみ紫の裏面を写しています)
任務カードBCDを先ほどの脅威カードBCD山の上にそれぞれ置きます。
そして表向きのまま、D山の上にC山、その上にB山と重ねて最後に任務Aカードを表向きで重ねます。(下の写真は区切りが分かり易いように任務カードを横向けて積んであります任務Aの下に任務Bが隠れていて、任務Bの下の脅威Bが見えています)ゲーム中は任務Aから順番に達成していく必要があり、任務Aを達成すると任務Bと脅威Bが解放されます。
<脅威カード>
脅威カード(裏面が赤いカード)の残り、アルファベットが書かれていない通常の脅威カード(表面も赤色のカード)を全てよく混ぜて裏向きの山札を作ります。そして、上から6枚をめくり順番に並べます。山札に近い側が先頭、山札から遠い側が末尾になります。これが開拓者に襲いかかるモンスター(又は罠)となります。
以上でゲームの準備は完了です。下の写真は3人の開拓者でゲームをセットした状態です。
スタートプレイヤはランダムに決めますが、開拓者”スパイク・ザッシュ”を選んだプレイヤがいた場合は、そのプレイヤがスタートプレイヤとなります。
<勝利条件>
任務Dを達成した瞬間にプレイヤ全員が勝利します。全員の開拓者が負傷して撤退(カード裏向き)となった瞬間にプレイヤ全員が敗北となります。
<ゲームの流れ>
各プレイヤの手番では以下の①~⑤を行い、その後左隣のプレイヤの手番となります。
①カードを引く
②脅威か任務
③特殊行動
④手札制限
⑤エネミーフェイズ
例外1:撤退
例外2:任務達成
<①カードを引く>
手番プレイヤは手札が4枚になるまで自分のフォーチュンカードデッキ山札から手札を引きます。最初から手札が4枚以上ある場合はカードを引く事はできません。下の写真はプレイヤ1開拓者”スパイク・ザッシュ”が4枚カードを引いたところです。器用1が2枚と戦闘1が2枚となりました。
<②脅威か任務>
自分の手番では、脅威を撃退するか、任務を達成するかどちらか一方を行う事ができます。(あえてどちらも行わない事も許容されています)
<②-1:脅威の撃退>
テーブル上に表になっている脅威カードの列から1枚を選びます。基本的には最後尾の脅威カードを選ぶと良いでしょう。(最後尾の脅威がこのターンにあなたに降りかかってくるためです)
脅威カードに書かれた撃退条件を達成できるだけのフォーチュンカードを手札から公開します。今回の脅威カード”取り憑かれた犬”は任意の種類で4点分のカードが必要となります。手札の4枚のカードを全て公開する事で条件が達成できました。
公開したカードの能力を全て使用して、達成条件を満たしていれば脅威カードを裏向けます。(無事に脅威を撃退できました)
公開したカードは自分のデッキ山札の横に捨て札として表向けて置きます。(デッキ山札が尽きたら、再び捨て札を良く混ぜて山札とします)
以上で脅威の撃退の説明は終了です。任務の達成はもう少し後で説明をします。
<③特殊行動>
4種類の特殊行動から1つを選んで実行します。
③-1:表向きフォーチュンカード獲得
③-2:裏向きフォーチュンカード獲得
③-3:開拓者能力の使用
③-4:手札を他の開拓者に渡す
<③-1:表向きフォーチュンカード獲得>
これは②脅威か任務のフェイズで、脅威撃退か任務達成を成功させた場合のみに行う事ができます。4枚の公開されているフォーチュンカードから1枚を選んで自分の手札に加えます。
今回は不屈の意志カードを獲得しました。不屈の意志カードは戦闘2の効果に加えて、キーワード:ゴミ漁りを持つ場合に戦闘+1の効果があります。開拓者”スパイク・ザッシュ”はゴミ漁りのキーワードを持っているので戦闘3の効果でこのカードを使用できます。
テーブル上の表向きフォーチュンカードが4枚になる様に山札から1枚カードをめくります。
<③-2:裏向きフォーチュンカード獲得>
このターンに脅威撃退も任務達成もできなかった場合には表向きのフォーチュンカードを選ぶ事ができません。その代りフォーチュンカードの山札の一番上を1枚取る方法が可能です。(脅威撃退等を成功させていてもあえてこちらの特殊行動を行う事もできます)
<③-3:開拓者能力の使用>
このターンに脅威を撃退しているか手札からカードを1枚捨て札にする事で使用できる特殊行動です。自分のカードにかかれている開拓者の能力を実行します。下の写真のジャック・ラット=テリアの開拓者能力は誰か1人の捨て札の山から任意の1枚のカードをゲームから除外し箱に戻す事ができます。(デッキ構築タイプのゲームをプレイした事がある方はこのデッキ圧縮の能力の強さが予想できると思います)
プレイヤ1開拓者”スパイク・ザッシュ”の捨て札から器用1のカードを1枚取り除きました。
<③-4:手札を他の開拓者に渡す>
手札に残ったカードを任意の枚数選び他のプレイヤの手札に渡すことができます。相手プレイヤは一時的に4枚を超える手札を持つことになります。自分の不要なカードを渡して自分のデッキを圧縮する効果と考える事もできます。
<④手札制限>
手札の上限は4枚となります。もしそれ以上の手札を持っていたら4枚になるまでカードを選んで捨てます。(手番プレイヤだけです)
<⑤エネミーフェイズ>
次は敵の行動となります。脅威が手番プレイヤに襲い掛かってきます。テーブル上の脅威の列の最後尾のカードがこのターンの脅威となります。もし最後尾のカードが撃退されていて裏向きならば被害は無しとなります。(今回プレイヤ1開拓者”スパイク・ザッシュ”は最後尾の脅威を撃退していたので被害は無しです)
被害の有無にかかわらず、最後尾の脅威カードは捨て札となります。(注意:捨て札となるのは最後尾のカードだけです。他の場所にある撃退された裏向きのカードは捨て札にはなりません)
そして、脅威の列を1段ずつ後ろにズラします。最後に脅威の山札から1枚めくり先頭に置きます。このように次々と新たな脅威が発生して開拓者に襲いかかってきます。脅威カードの山札が尽きたら脅威カードの捨て札をもう一度良く混ぜて山札とします。
脅威の被害により開拓者のスタミナは減少します。もしスタミナが0以下になった場合、開拓者は撤退する事になります。その場合はカードを裏返して撤退状態であることを示します。(手札は全て捨て札となります)
<例外1:撤退状態>
撤退状態にある開拓者は通常の手番を行えません。開拓者カードにかかれている開拓者能力を1回だけ使用する事ができます。(エネミーフェイズも発生しません)
<例外2:任務達成>
手番の行動で任務の達成を選んだ場合は現在の一番上の任務カードの条件達成を目指します。最初の任務Aの達成には任意6のリソースが必要です。ゲーム開始時は全員最大4のリソースしかない為、最初は達成できない状態です。フォーチュンカードを獲得してリソースが増えた後で初めて選択できる行動となります。
下の写真は先ほど入手した不屈の意志を含めて任意6のリソースが確保できて任務Aを達成できた場合です。
達成された任務は裏返して置きます。
任務達成時も通常の手番と同様に③特殊行動と④手札制限を行います。しかし、⑤エネミーフェイズは実行されず代わりに休憩フェイズとなります。
<休憩フェイズ>
①退却状態からの回復
②手札を捨てる
③手札の補充
④フォーチュンカード変更
⑤脅威トラック変更
<①退却状態からの回復>
スタミナを全て失い負傷状態となった開拓者はスタミナ1の状態で復活します。開拓者カードを表面に戻して、スタミナカードの←を開拓者カードのハート1に合わせておきます。
<②手札を捨てる>
各プレイヤは手札から任意の枚数を捨てる事ができます。
<③手札の補充>
各プレイヤは手札が4枚となるまで自分のデッキからフォーチュンカードを引きます。
<④フォーチュンカード変更>
場に表になっている4枚のフォーチュンカードを場の山札に混ぜて切りなおします。山札から新たに4枚のフォーチュンカードを表向けて場に置きます。
<⑤脅威トラック変更>
脅威トラック上の脅威カード6枚と脅威カードの捨て札と、新たに達成すべき任務と同じシンボルの脅威を全て山札に混ぜて良く切ります。山札から新たに6枚の脅威カードを表向けて場に並べます。
以上で例外2:任務達成の処理は終了です。左隣のプレイヤの手番となります。
これを時計回りに繰り返して、任務Dを達成できればプレイヤ全員の勝利となります。パーティ個々が効率の良いデッキを構築しながらより難易度の高い任務と脅威に備えましょう。任務が達成できる状態でも戦力が整うまであわてない事も重要だと思います。
拡張カードも同梱された日本語版が安価で発売されたので目にする機会が増えるかと思います。機会があればぜひ遊んでみてください。
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by boardgamer
| 2020-07-16 20:50
| ボードゲーム
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