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by boardgamer

バトルライン 2019年10月22日

ライナークニツィア氏の良作2人用ゲーム”バトルライン”の紹介です。
大きな見返りを期待しながら自分の行動を抑制し、ついには自滅に至る。
こんなゲームを作らせたら彼の右に出る人はいないと思います。
日本語版も発売されています。
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箱の中身はこんな感じ。
2種類のカード(部隊、戦術)と木製のコマ9個(フラッグ)だけです。
たったこれだけのコンポーネントですが、買ったことを後悔しない面白さです。
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部隊カードは全部で60枚。(1~10の数字カードが6色分)
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戦術カードは10枚。その中に3種類のグループがあります。
士気高揚戦術:4枚(主に部隊カードの換わりに使える)
気象戦術:2枚(戦闘のルールを替える)
謀略戦術:4枚(主に場に出た後の部隊に影響を与える)
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部隊カード60枚と、戦術カード10枚をそれぞれ良く混ぜて左右に山札を作ります。
その間に赤いコマ(フラッグ)を9個一列に並べてください。
各プレイヤに部隊カード7枚を裏向きに配ります。
これだけでゲームの準備は完了です。
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自分の手札を確認します。
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自分のターンで行う事は、9ヶ所のバトルフラッグのどこかに1枚カードを出し
部隊カードか戦術カードのどちらかを1枚引く事を繰り返します。
手札から青色の9(二輪戦車)を真ん中のバトルフラッグ位置に出しました。
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部隊カードの山札からカードを1枚引きます。
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自分の手札が7枚になったら手番終了です。
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相手も同様に部隊カードを1枚出して、いずれかの山札からカードを1枚引きます。
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相手の手番が終わり、再び自分の手番です。
部隊カードを1枚先ほどの右側のフラッグに出しました。
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部隊カードの山札からカードを1枚引いて手番は終了です。
相手も同様に2枚目のカードを出します。
自分が最初に出した真ん中のフラッグの位置にカードを出してきました。
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カードは9ヶ所のフラッグのどこに出しても良いです。
また、同じ場所に複数のカードが出されていきます。
下の写真は相手が2枚目のカードを出してきたところです。
1ヶ所のフラッグにはそれぞれのプレイヤが最大3枚まで部隊カードを出す事ができます。
(その3枚の部隊カードで作られた役が強い方がフラッグを獲得できるのです)
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お互いにカードを出しながらゲームは進みます。
相手プレイヤが3枚目を完成させた列ができました。
10(戦象)が3枚セットです。
これより強い役を完成させないと、この位置のフラッグを相手に取られてしまいます。
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ここで部隊カード3枚での部隊役を強い順に説明します。
1番目に強い:ウェッジ(くさび形)・・・ストレートフラッシュ
同じ色で3連続の数字カードで構成された部隊です。
出された順番はバラバラでも良いです。最終的に3枚が同じ色で数字が連番であれば良いです。
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2番目に強い:ファランクス(方陣)・・・スリーカード
全てが同じ数字カードで構成された部隊です。
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3番目に強い:バタリオン(大隊)・・・フラッシュ
全てが同じ色のカードで構成された部隊です。
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4番目に強い:スカーミッシャー(散兵)・・・ストレート
3連続の数字カードで構成された部隊です。
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5番目に強い:ホスト(烏合の衆)・・・役無し
上記の1~4のいずれにも当てはまらない部隊編成です。最も弱い部隊となります。
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部隊役が同じだった場合には合計した数字が大きい部隊が勝利します。
もし合計した数字も同じ場合は、最初に完成させていた部隊が勝利します。
今回の相手は10(戦象)のファランクス(方陣)が完成しています。
これに勝利できるのはウェッジ(くさび形)の部隊だけです。
自分がすでに黄色の7(騎馬兵)を出していますので、黄色の5&6もしくは黄色の8&9が必要です。

ゲームが進み、相手が2ヶ所目の部隊を完成させました。
今度は9(二輪戦車)のファランクス(方陣)です。
同じ列の自分の部隊は3(投槍兵)が2枚です。
自分が作れる最高の部隊は3(投槍兵)のファランクス(方陣)となります。
つまりここの列では既に勝敗が決まっています。
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片方の部隊が完成した時点で、相手側がそれ以上の役を完成させる可能性が無い場合は
自分のターンにその列での勝ちを宣言してフラッグを獲得する事ができます。
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この様にしてフラッグを獲得していき、となり合う3個のフラッグを獲得するか
全部で5個のフラッグを獲得した時にゲームに勝利します。

ゲームが進み自分もウェッジ(くさび形)を完成させました。
しかしまだ相手は1枚もカードを置いていない列です。
まだ自由に部隊を編成できるのでここのフラッグを獲得する事はできません。
(同じウェッジでさらに大きい数字の部隊を編成できる可能性があります)
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相手側にウェッジを完成されてしまいました。
こちらの部隊は10(戦象)2枚で、最高でもファランクスしか部隊を作れません。
相手にここでの勝利を宣言されてフラッグを獲得されてしまいました。
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これでとなり合う2個のフラッグを獲得されてしまい、左右どちらかのフラッグを獲得されると負けてしまいます。
追い詰められて来たので、カードを引く時に部隊カードでは無く戦術カードを引く事にしました。
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引いてきたカードはダリウス(リーダーカード)です。
あらゆる色のあらゆる数字の換わりに使えるワイルドカードです。
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次の自分の手番でダリウスを場に出します。
9(二輪戦車)のファランクスを完成させました。
相手は青色1(散兵)だけが出ています。
ファランクスに勝つにはウェッジを完成させなければなりません。
しかし、ウェッジ作成に必要な青色3(投槍兵)は自分側で既に場に出ています。
これにより必ず自分が勝利できる事を宣言でき、このフラッグを獲得する事ができます。
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その後ゲームが進み自陣に2ヶ所目のファランクスが完成しました。
6(親衛歩兵)のファランクスに対して、相手は4(重装歩兵)が2枚です。
相手の最高役もファランクスであり、合計数のが大きい自分が勝利を宣言できます。
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これにより2個目のフラッグを獲得でき、自分も3連続フラッグ勝利のリーチ状態となりました。
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もう1枚戦術カードを引いて置く事にしました。
引いてきたのはアレキサンダーで、ダリウスと同じワイルドカードです。
しかし残念ながらダリウスとアレキサンダーは両方出す事ができないルールとなっています。
自分の手札を圧迫する結果となってしまいました。
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相手にも戦術カードが出ています。
援軍騎兵はどの色でも良いワイルドカードです。
8を含むウェッジを完成されると、自分の最大5のウェッジは負けてしまいます。
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相手に黄色の6(親衛歩兵)を出されてしまいました。
これにより自分の黄色の7(軽騎兵)にウェッジを完成させるカードが無くなります。
相手にこの位置での勝利を宣言されてフラッグを失いました。
これで相手は4個目のフラッグとなり、合計5個の勝利条件にもリーチとなりました。
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その後に緑色の6(親衛歩兵)を右端に出してウェッジを完成させます。
これで3個目のフラッグ獲得です。
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相手は右から2列目に紫色の8(重騎兵)を出しました。
もう他に出せる列が無く選択肢がありません。
これにより相手の最高陣形がファランクスとなり、自分のウェッジが勝利する事が確定しました。
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自分の手番になった時に、右から2列目の勝利を宣言します。
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これで残ったフラッグは1ヶ所です。
相手は2(軽装歩兵)のファランクスが完成しています。
自陣は8(重騎兵)が2枚、手札に8(重騎兵)があれば逆転できたのですが
残念ながら手札にはありませんでした。
適当な札を出してホスト(烏合の衆)を完成させます。

相手の手番でフラッグを確保されて、5個のフラッグ確保により負けてしまいました。
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ルールの補足
①戦術カードは何枚でも持てますが、相手が出している戦術カードより2枚以上多く出す事ができません。
②既にフラッグが確保された列には部隊カードも戦術カードも出す事ができません。
③既にフラッグが確保された列にいる部隊カードに、戦術カードの特殊能力を使う事はできません。
④上級ルールとして、フラッグ獲得を宣言できるのは自分の手番の最初だけに限定するルールがあります。
 これにより自分が部隊を完成させた後で必ず相手の手番が1回入る為、戦術カードによる干渉をしやすく
 してゲームをより複雑に遊ぶことができます。

ポーカーを知っていればルールの説明が簡単にできます。
ゲーム会等で参加者が集まるのを待っている間にお手軽に遊べる良いゲームです。
日本語版も発売されて入手がしやすいゲームです。
機会があればぜひ遊んでみてください。


by boardgamer | 2019-10-22 20:22 | ボードゲーム | Comments(0)